【11月6日 AFP】フランスの元女優で動物愛護活動家のブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)さん(87)がインド洋に浮かぶ仏海外県レユニオン(La Reunion)の住民を「野蛮人」とののしったことをめぐり、県都サンドニ(Saint-Denis)の裁判所は4日、バルドーさんに罰金2万ユーロ(約260万円)を科した。

 バルドーさんは、同島の住民が動物を虐待しているとみなし攻撃を開始。2019年の公開書簡で、島民を「退化した野蛮人」と呼び「野蛮な遺伝子を受け継いでいる」と非難した。

 バルドーさんは同島に住むヒンズー教徒のタミル人がヤギをいけにえにしていることについて、「先祖代々の野蛮な伝統からいまだに抜け出せない堕落した人々」による「過去数世紀の食人(カニバリズム)」を想起させる行為だと糾弾した。

 これを受けて当時のアニック・ジラルダン(Annick Girardin)海外県・海外領土相は、バルドーさんへの書簡で「人種差別は意見ではなく犯罪だ」と述べた。

 バルドーさんの広報を務めるブリュノ・ジャクリーン(Bruno Jacquelin)氏も、バルドーさんの依頼を受けてメディアに声明文を送ったとして罰金4000ユーロ(約50万円)を科された。

 映画『素直な悪女(And God Created Woman)』(1956年)で一躍有名になったバルドーさんは、過去にもイスラム教徒に対する発言で有罪判決を受けたことがある。(c)AFP