【11月6日 AFP】フランス司教協議会(Bishops' Conference of France)は5日、カトリック教会で過去70年間に起きた数十万件の児童虐待について、教会側の「組織的責任」を認めた。

 エリック・ドムーランボーフォール(Eric de Moulins-Beaufort)会長によると、同協議会は年次総会で、教会が対応を怠ったため虐待が「全体に及ぶ」ものとなったことも認めた。

 1950〜2020年にあった虐待を調査する独立委員会は先月5日、2500ページ近くに及ぶ報告書を公表し、21万6000人の未成年者に対する虐待があったと結論。数十年間にわたり「沈黙のベール」で隠蔽(いんぺい)されてきた「大規模な現象」と表現した。被害者の「大部分」はさまざまな生い立ちの思春期前の少年だった。

 ドムーランボーフォール氏は当時、この調査結果について「恥と恐怖」を表明。フランシスコ教皇(Pope Francis)も、「大きな悲しみ」を感じていると述べた。

 虐待の被害者たちは、加害者個人の罪だけでなく、教会そのものにも組織的な過失があったことを認めるよう、司教らに求めていた。(c)AFP