北京、スモッグ悪化で幹線道路通行止め 校庭も使用禁止
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【11月5日 AFP】中国・北京で5日、大気汚染のために幹線道路が通行止めになった。学校の校庭も使用が禁じられた。
英スコットランドで今週開催されている国連(UN)気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、中国の環境汚染は批判の的となっている。
世界最大の温室効果ガス排出国である中国は、厳しい排出量削減目標や化石燃料の記録的高騰の影響でここ数か月、電力不足に陥ったことから石炭の採掘を強化していた。習近平(Xi Jinping)国家主席は、破滅的な気候変動を食い止める最後のチャンスとされるCOP26の対面参加を見送り、声明のみを発表した。
気象当局によると、5日には中国北部の広範囲が濃いスモッグに覆われ、視界が200メートル未満となった地域もあった。
北京当局は「気象条件と局地的な汚染拡大」が悪化の原因だとし、市内の学校に体育の授業や屋外の活動を中止するよう命じた。
また5日は北京と上海、天津(Tianjin)、ハルビン(Harbin)などの主要都市を結ぶ幹線道路の一部が、視界不良のため通行止めになった。
北京の米国大使館で5日朝に観測された汚染物質は、人体に「極めて有害」なレベルになった。
世界保健機関(WHO)は、呼吸器系疾患の原因となる微小粒子状物質(PM2.5)の環境基準値を1立方メートル当たり15マイクログラムとしているが、観測されたのはこれをはるかに上回る約220マイクログラムだった。市職員によると、スモッグは少なくとも6日夜まで続くと予想されている。(c)AFP/Marlowe HOOD