【11月4日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、ラスベガス・レイダース(Las Vegas Raiders)に所属していたWRヘンリー・ラッグス3世(Henry Ruggs III、22)容疑者が2日、飲酒運転で23歳の女性を死亡させる事故を起こした。3日に行われた審問では、同容疑者が事故直前、時速156マイル(約251キロ)で運転していたことが分かった。

 ラッグス3世容疑者は、人を死亡させたDUI(飲酒または薬物使用時の運転)と、無謀運転の重罪で訴追され出廷した。レイダースからは事故当日に放出された。

 検察側によれば、シボレー(Chevrolet)のコルベット・スティングレイ(Corvette Stingray)を運転していたラッグス3世容疑者は、被害者の女性が乗っていたトヨタ自動車(Toyota Motor)のRAV4に衝突する2秒前に、時速156マイルで走行していた。エアバッグが作動した際の速度は同120マイル(約193キロ)以上だったという。

 事故が起きたラスベガス(Las Vegas)がある、米ネバダ州クラーク郡(Clark County)のスティーブ・ウルフソン(Steve Wolfson)地方検事は裁判所の外で、「私が過ごしたラスベガスでの41年間で、時速150マイル(約241キロ)を超える違法運転で訴追された人のケースは見たことがない」と記者団に話した。

 検察は、ラッグス3世容疑者の事故当時の血中アルコール濃度は法定上限の2倍以上で、車内からは装填(そうてん)されたピストルも見つかったと明かした。

 DUIで誰かを死亡させたり、重傷を負わせたりした場合に関するネバダ州の判決指針によれば、ラッグス3世容疑者は有罪となれば最低でも禁錮2年、最長で同20年の可能性がある。

 ラッグス3世容疑者の恋人であるキアラ・キルゴワシントン(Kiara Kilgo-Washington)さんも、今回の事故で大けがをしたという。

 2020年にドラフト全体12位で入団したラッグス3世容疑者は今季、2回のタッチダウンレシーブを含め計24回のパスキャッチに成功し、合計469ヤードを記録するなど、レイダース攻撃陣で重要な役割を担っていた。(c)AFP