【11月3日 AFP】オランダのマルク・ルッテ(Mark Rutte)首相は2日、新型コロナウイルスの感染急増を受け、公共スペースの多くでマスク着用義務などの感染防止策を再導入すると発表した。

 1.5メートルの対人距離を確保する規制も復活させ、ワクチン接種や陰性の証明に使われる「コロナチェック」と呼ばれるパスの提示義務を美術館・博物館やレストランのテラス席などにも拡大する。また、少なくとも週の半分は在宅勤務とし、ラッシュアワーの移動は控えるよう呼び掛けている。

 マスク着用は今後、商店や美容院、マッサージ店などでも再び必須となる。公共交通機関では現在、駅の建物内やプラットホームを除き、マスク着用が義務付けられている。ただ、同国で合法とされる売春業の従事者は、引き続き着用が免除される。

 オランダは1か月余り前に新型ウイルス関連の規制を大幅に緩和したばかりで、西欧諸国の中でも特に早い規制復活となる。

 同国保健当局の同日の発表によると、直近1週間を平均した1日当たりの新規感染者数は前週比39%増の7711人となっている。人口1700万人の同国では、新型ウイルスでこれまでに1万8441人が死亡。成人人口の84%近くがワクチンを接種している。ヒューホ・デヨンゲ(Hugo de Jonge)副首相兼保健・福祉・スポーツ相は、接種をまだ受けていない人に対し「今こそその時だ」と呼び掛けた。(c)AFP