字幕:ビデオグラフィック「F1の安全対策」
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【10月31日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)はその長い歴史の中で多くのドライバーが命を落としてきた。悲惨な事故も少なくなかった。
しかし最近のF1は、スピードが時速300キロ以上になるにもかかわらず比較的安全になっており、死亡事故は珍しくなった。
ドライバーが座るところは「モノコック」あるいは「タブ」と呼ばれ、「サバイバルセル」と「コックピット」で構成される。カーボンファイバー製で、事故の際はサバイバルセルが変形してエネルギーを吸収する設計になっている。出火したら消火システムが作動する。
HANSは正面衝突時にドライバーの頭部と首を保護する装置だ。
HANSとは「Head and Neck Support」の意味。ドライバーの肩を押さえるフレームに、ヘルメットを弾性のある2本のストラップで固定する。
ドライバーは6点式シートベルト(ハーネス)を装着する。
ヘルメットのシェル(外殻)は先進複合材料で作られ、衝撃や貫通に強い。
高速でぶつかってくる飛散物への防護性能を高めるため、2018年に開口部が10ミリ狭められた。
ヘルメット後部の空力デザインにより、高速走行時にドライバーの頭の位置を保つ。
「Halo」はコックピット保護システムだ。
素材はチタンとカーボンファイバー。重さは7キロだが、ロンドンの2階建てバスの重さに耐えられる。
F1マシンは、衝突してひっくり返っても7秒以内にドライバーが脱出できる設計でなければならない。(c)AFP