【10月29日 AFP】米ニューヨーク州の学区で、動画配信大手ネットフリックス(Netflix)の人気韓国ドラマ「イカゲーム(Squid Game)」の衣装を児童・生徒がハロウィーンで着用することが禁止された。暴力を美化する懸念があるとしている。

「イカゲーム」は、生活に困窮する数百人が子どもの遊びで競い合う様子を描いたドラマ。最後まで勝ち残った人は巨額の賞金を得られるが、敗退者は殺される。

 ニューヨーク市の北約400キロに位置するフェイエットビル・マンリアス(Fayetteville-Manlius)学区に属する6校では、保護者に対し、仮面や緑色の運動着、ピンク色のつなぎなど、ドラマに出てくる衣装は避けるようにとの要請が出された。同学区には5~10歳が通う小学校が3校含まれる。

 学区長のクレイグ・タイス(Craig Tice)氏は28日、AFPの取材に電子メールで応じ、「このドラマの衣装には暴力的なメッセージが含まれている可能性があるため、通学時の着用は不適切であるということを家庭に認識してもらうよう、校長たちが求めた」と説明。一部の児童・生徒がドラマの遊びを「まね」ていたことに触れ、「暴力的な行為に関係する遊びは休み時間にはふさわしくない」とした。

「イカゲーム」は9月中旬の配信開始から4週間で1億4200万世帯が視聴し、ネットフリックス史上最大のヒットドラマとなった。内容は大人向けだが、英国でも今月、学校が保護者に対し、ドラマ内の遊びを子どもたちがまねしているとして注意を喚起したと報じられている。

 映像はハロウィーン向けに店頭で販売されている「イカゲーム」の衣装。25日撮影。(c)AFP