【10月29日 AFP】ロシアの首都モスクワで28日、新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、生活必需品を取り扱う商店を除くすべての小売店や各種施設、学校を対象とした11日間の休業措置が始まった。ロシアでは同日、1日の死者が1159人、新規感染者が4万96人に上り、いずれも過去最多を更新した。

 ロシアではここ数週間、感染者と死者の数が過去最多を更新し続けている。当局はこれまで、多くの国で導入されてきた厳格なロックダウン(都市封鎖)の実施には消極的だったが、モスクワでは来月7日まで小売店や飲食店、スポーツ施設やイベント会場は全て閉鎖され、学校や幼稚園も休みとなる。営業が認められるのは、食料品や医薬品などの生活必需品を取り扱う店舗のみ。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)政権は「スプートニクV(Sputnik V)」などの国産ワクチンに期待してきたが、国民はワクチン接種に依然強い抵抗感を抱いている。国内各地の新型ウイルス関連データを集計するウェブサイト「ゴゴフ(Gogov)」によると、28日時点で接種が完了した国民は32%にとどまる。

 プーチン大統領は先週、感染拡大抑止策として、全土に今月30日から来月7日までの有給休暇実施を命令していた。(c)AFP/Anna SMOLCHENKO