■「見間違い」説を検証

 サメが人を襲う理由についてはほとんど明らかになっていないため、豪マッコーリー大学(Macquarie University)などの研究チームは、見間違いが原因だとする説の検証に着手した。

 論文の筆頭著者で、同大生物科学部のローラ・ライアン(Laura Ryan)氏は、AFPに「ホホジロザメの視覚認知の観点から見間違いを調査したのは、今回の研究が初めてだ」と語った。

 研究では、獲物になり得る対象を下から見上げるホホジロザメの視点から、海洋哺乳類、泳いでいる人、サーフボード上でパドリングしている人の動画を比較した。

 サメの視点からは「動き、形状のどちらを手掛かりにしても(ひれ足類の動物と人間との)視覚による明確な区別は不可能だ」と論文は述べている。(c)AFP/Pierre CELERIER