【10月28日 AFP】台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は27日に放映された米CNNのインタビューで、中国が台湾に対する軍事攻撃を開始した場合に米国が台湾防衛を支援すると「信じている」と語り、米軍が台湾軍を訓練していると初めて認めた。

 蔡氏は、台湾が攻撃された場合に米国が台湾防衛を支援すると信じているかと問われると「もちろん信じている」と回答した。

 さらに「台湾の防衛力強化を目的に米国と多岐にわたり協力している」と述べ、その中には米軍による台湾軍の訓練も含まれると強調した。

 中国軍機による台湾の防空識別圏(ADIZ)への相次ぐ進入を受け、中台関係は緊張が高まっているが、蔡氏は中国の習近平(Xi Jinping)国家主席と会談して「意見の相違を減らし」、互いの政治体制の違いに対処する意向を示し、あくまで平和的共存を望んでいると主張した。

 米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は21日、テレビ局が企画した住民対話集会で、米国は中国の侵攻から台湾を防衛する用意があるとの見解を示した。米政府は翌22日、1979年制定の台湾関係法(Taiwan Relations Act)に基づき、台湾の自衛能力強化に向けて武器を供与する一方で、有事に台湾を防衛するか明言しないという「戦略的曖昧さ」を保持する方針に変更はないと釈明した。(c)AFP