【10月28日 AFP】日米などアジア太平洋地域18か国が参加する東アジアサミット(East Asia Summit)が27日、オンライン形式で開催された。中国の李克強(Li Keqiang)首相も出席する中、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は、中国が台湾海峡(Taiwan Strait)で「威圧的に」活動していると非難した。

 中国は台湾を、いずれ統合する省の一つと見なしており、必要ならば武力行使も辞さないとしている。最近は中国軍機による台湾の防空識別圏(ADIZ)進入頻度が増加し、緊張が高まっている。

 AFPが入手した録音によると、バイデン氏はサミットで、中国が同国本土と台湾を隔てる台湾海峡で「威圧的かつ積極的に活動していることに深刻な懸念を抱いている」と表明。そうした活動は「地域の平和と安定を脅かす」と指摘した。

 新型コロナウイルスの影響によりオンラインでの開催となった東アジアサミットには、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領、韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領、日本の岸田文雄(Fumio Kishida)首相も出席した。

 バイデン氏は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領が中国に対し敷いた強硬路線をおおむね維持するような方針を取っており、台湾をめぐる米中の緊張が高まっている。(c)AFP