【10月28日 AFP】スーダンの治安当局は27日、同国で起きた軍事クーデターに反対するデモ参加者を多数逮捕した。政権が反対派への締め付けを強化する中、国際社会は制裁措置を強めている。

 世界銀行(World Bank)は、スーダンへの支援を停止。アフリカ連合(AU)は、同国の参加資格停止を発表した。

 首都ハルツームでは抗議活動が夜通し行われ、衝突に発展。警察は催涙弾を発射し、スーダン最大政党のウンマ党(Umma Party)の党員を含む民主派数人を逮捕した。

 市内には大規模な武装部隊が出動。AFP特派員は、主要道路をふさいでいた石やタイヤを治安当局が撤去するのを目撃した。あるデモ参加者は「警察が水曜(27日)の朝から、道路を封鎖するバリケードをすべて撤去し、近くに立っていた人々を全員逮捕した」と語った。

 北東部ポートスーダン(Port Sudan)や南部ワドメダニ(Wad Madanai)、北部アトバラ(Atbara)でも、軍事クーデターに抗議する人々がデモを行い、道路を封鎖している。

 スーダンでは25日、軍出身のアブドルファタハ・ブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)統治評議会議長が暫定政府の解散を発表し、非常事態を宣言。以来、大勢の人々が「軍政反対」を叫び抗議活動を続けている。不服従運動の呼び掛けに応じて店舗の多くは閉店。民主派は、30日に「100万人デモ」を行うよう呼び掛けている。(c)AFP