【10月27日 AFP】南米エクアドル各地で26日、燃料価格の高騰に抗議する先住民のデモ隊が石を置いたりタイヤを燃やしたりして道路を封鎖した。同国では非常事態宣言が出されている。

 セサル・ザパタ(Cesar Zapata)警察署長によると、首都キトではエクアドル先住民族連盟(CONAIE)の呼び掛けに応じて約1500人がデモに参加した。

 マリア・エレナ・ポンセ(Maria Elena Ponce)さん(58)はAFPに対し、「昨年から失業している子ども3人のためにここに来た。子どもたちは家計を助けてくれていたが、今は全員が苦しみ、絶望している」と語った。

 政府は「道路封鎖を阻止する」と警告。デモ隊を監視するため、全土に警察と軍を配備した。

 夕方までに、封鎖された大統領府近くで衝突が発生した。投石をするデモ隊に対し、警官隊は催涙ガスを使用した。

 当局によると、少なくとも37人が逮捕され、警官5人が負傷した。アンデス(Andean)地方の村では兵士2人がデモ隊に拘束されたが無事だという。

 AFP記者によると、若いデモ参加者1人が催涙弾に当たり額を負傷した。メディア監視団体「フンダメディオス(Fundamedios)」は、記者1人の脚に警察が撃ったゴム弾が当たったと報告した。(c)AFP/ Paola Lopez and Santiago Piedra Silva