【10月27日 AFP】スーダンで「クーデター」への協力を拒否し、軍部隊に拘束されていた暫定政権のアブダラ・ハムドク(Abdalla Hamdok)首相が26日夜、解放され自宅へ帰された。首相府が発表した。

 スーダン軍は25日、暫定政権と統治評議会の解体を宣言し、暫定政府の閣僚や統治評議会の文民メンバーを拘束した。首相府によると、ハムドク氏は依然「厳重な監視下」に置かれており、他のメンバーの拘束は解かれていない。

 26日には米国がクーデターを理由に支援を停止する意向を発表。欧州連合(EU)も同様の措置を警告した。

 国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は国連安全保障理事会(UN Security Council)の緊急会合を前に、ハムドク氏の「即時解放」を要求した。匿名で取材に応じた外交官によると、国連安保理で26~27日にクーデターを非難する共同声明が出される可能性がある。

 首都ハルツームでは25日、軍事クーデターに抗議するデモ隊に軍が発砲し、4人が死亡した。ある医師団によると、26日夜、怒った市民らが通りを封鎖し「軍政反対」とシュプレヒコールを上げた。同市のバリ(Bari)地区では幹線道路を封鎖していたデモ隊に対し、治安部隊が催涙ガスを使用したとの目撃情報がある。(c)AFP