【10月27日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は26日、イスラム主義組織「タリバン(Taliban)」が実権を掌握したアフガニスタンで、今も700人以上の五輪関係者が危険な状況に置かれていると明かした。

 IOCは「残っている人の多くはスポーツの練習を積む女性と少女で、さらには彼女たちをサポートし、女性がスポーツをする権利を促進する人々もいる」としている。

「こうしたアフガンオリンピック委員会(ANOC)のメンバーに対して、IOCは引き続き二つの方法で支援する。一つ目が、全力で彼らを安全な国へ脱出させること。また二つ目として、アフガンに残らざるを得なかった人の多くが、食料と衣服の入手の面で、今も人道上の危機に苦しんでいることも把握している」

「この二つの問題に対して、カブールからの移送と人道支援物資の支給の部分で、カタールオリンピック委員会(QOC)から物流面での協力の申し出を受けている」

 IOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は9月、東京五輪に出場した選手全員と、北京冬季五輪の本戦出場権を獲得できる可能性のある選手2人がアフガニスタンを離れたと発表した。アフガニスタンでは8月15日にタリバンが大統領府を掌握し、9月上旬には新内閣を発表している。(c)AFP