【10月26日 AFP】欧州警察機関(ユーロポール、Europol)は26日、各国警察が連携してダークウェブを対象にした過去最大級の一斉摘発を行い、物品の違法売買などに関与したとされる容疑者150人を逮捕したと発表した。うち7人は、以前から捜査対象になっていた人物だったという。

 今回の一連の逮捕は、今年ドイツ警察が主導し、「世界最大」のダークネット市場を摘発した捜査から派生した。

 オランダ・ハーグ(The Hague)に拠点を置くユーロポールは、今回の一斉摘発について、「オーストラリア、ブルガリア、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スイス、英国および米国で独自に進められたが、相互補完的な一連の捜査活動から成る」作戦だったと説明した。

 米国だけで65人が逮捕され、ドイツでは47人、英国では24人、イタリアとオランダでは各4人が検挙された。

 また各国の当局が、計2670万ユーロ (約35億円)相当の現金と暗号資産(仮想通貨)に加え、銃火器45丁、合成麻薬MDMA(通称エクスタシー)2万5000錠を含む違法薬物234キロを押収した。

 ユーロポールのジャンフィリップ・ルクフ(Jean-Philippe Lecouffe)氏は「今回のような作戦の意図は、ダークウェブで活動する犯罪者に対し、警察機関には正体を暴き、違法行為を取り締まる手段と世界的協力関係があるのだと思い知らせることにある」と述べた。(c)AFP/Jan HENNOP