【10月26日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)の前哨戦、クーヨン・クラシック(Kooyong Classic)は26日、2022年大会の中止が決定した。大会主催者は、開催地メルボルンにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の規制で選手が直面することになる不透明な状況を理由に挙げている。

 クーヨン・クラシックは例年、四大大会(グランドスラム)のシーズン開幕戦となる全豪オープンの数週間前に行われているが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により2年連続で開催が見送られた。

 大会責任者のアダム・コッサー(Adam Cossar)氏は、来年1月の開催が不可能になったことに失望しているとしながらも、2023年には復活することを願っていると述べた。

 選手たちは同じくメルボルンで開催される全豪オープンや同国で行われる他の大会に関して、ワクチン接種の完了が義務付けられるかどうかが明確になるのを待っている。

 ワクチン接種が出場の条件となれば、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)の全豪オープン連覇に暗雲が垂れ込めることになる。同大会で通算9度の優勝を誇る同選手は、ワクチン接種の状況を公表することを拒否している選手の一人となっている。

 その一方で、流出した女子テニス協会(WTA)のメールでは、ホテルで14日間の隔離期間を完了すれば未接種の選手の出場も認められると示されていた。

 しかしながら、全豪オープンの開催地であるビクトリア(Victoria)州のダニエル・アンドリュース(Daniel Andrews)首相は先日、ラジオの公共放送で「全豪オープンを観戦する人々は全員ワクチンを2回打つことになり、そこで働く人々も全員ワクチンを2回打つことになるだろう」と発言し、選手全員のワクチン接種完了を求めた。 (c)AFP