【10月23日 AFP】米ニューヨークの連邦裁判所の陪審は22日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領の顧問弁護士だったルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏と協力関係にあった実業家のレフ・パルナス(Lev Parnas)被告に対し、2018年の大統領選で選挙資金法に違反した罪で有罪評決を下した。

 ウクライナ出身で米国籍のパルナス被告は、2019年10月に首都ワシントンの空港で逮捕された。

 検察当局によれば、米ニューヨーク・マンハッタン(Manhattan)の連邦陪審は、パルナス被告およびアンドレイ・ククシキン(Andrey Kukushkin)被告に対し、「自身の経済的な利益のために、米国の政治制度を操作しようと共謀した」と結論した。米国の政治家や候補者に影響を及ぼすため、2018年の中間選挙で外国からの資金を違法につぎ込み、大麻事業の許可を得て巨額の利益を得ようともくろんだとしている。

 米国の選挙陣営が外国人から献金を受け取ることは、法律で禁止されている。

 パルナス被告は、トランプ氏を支持する政治団体に寄付した32万5000ドル(約3700万円)をはじめ、米国の地方・連邦選挙で複数の候補者に行った献金の出どころを隠蔽(いんぺい)したとして起訴されていた。

 さらに、ネバダ州の共和党候補の選挙陣営に対する献金の一部も、実際はロシア人実業家からのものだったとして選挙資金法違反で起訴されていた。

 両被告への量刑は今後言い渡される。(c)AFP