【10月23日 AFP】中国・北京市は、北西部の昌平(Changping)区で22日に新型コロナウイルスの新規感染者が4人確認されたことを受け、3万5000人に検査を実施する。中国では新たな感染拡大によって各地で学校閉鎖や航空便の運休が相次いでいる。

 中国はこれまで、入国管理を厳格化し、長期の隔離期間を設け、局地的なロックダウン(都市封鎖)を実施するなど、「ゼロコロナ」戦略を維持してきた。

 それでも複数の省と地域で数十人の新規感染者が確認されたことを受けて、感染拡大を防ぐため多数の航空便を運休し、観光地や学校を閉鎖。新規感染者が確認された集合住宅の住民には自宅待機を命じるなどの措置を取っている。

 今回の感染源は、グループで国内旅行をしていた年配の夫婦とみられている。2人は上海から陝西(Shaanxi)省西安(Xi'an)、甘粛(Gansu)省、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)に飛行機で移動。それに伴い、内モンゴル自治区や北京を含む少なくとも五つの省と地域で、濃厚接触者数十人の感染が確認された。

 北京市の昌平区は濃厚接触者の追跡調査と新型コロナ対策を強化しており、国営メディアによると3万5000人を対象に検査を実施する。

 国家衛生健康委員会(NHC)の22日の発表によると、中国本土での新規市中感染例は20日に13人、21日に28人確認された。(c)AFP