【10月23日 AFP】米製薬大手ファイザー(Pfizer)は22日、同社が開発した新型コロナウイルスワクチンの5〜11歳を対象とした臨床試験(治験)で、90.7%の発症予防効果が示されたと発表した。

 治験データは米食品医薬品局(FDA)のウェブサイト上に掲載された。FDAの諮問委員会は26日、同年齢層へのファイザー製ワクチン使用許可を審議する予定。

 治験は約2250人を対象に、10月8日まで行われた。陽性者の大半は、変異株「デルタ株」が米国を含む世界各国で主流株となっていた時期に確認された。重症化例や、コロナ感染後にまれにみられる重度の疾患「小児多系統炎症性症候群(MIS-C)」の発症例はなかった。

 副反応として懸念される心筋炎や心膜炎の発症例もなかったが、治験参加者の数は、極めてまれな副反応を検出できるほどの数に達していなかった。心筋炎や心膜炎は特に若年男性層の発症リスクが高いとみられている。

 ファイザーが同年齢層を対象としたコロナワクチンの有効性を発表したのは初めて。先の発表では、接種後に十分な抗体反応がみられたとのみ説明していた。(c)AFP