【10月21日 AFP】シリア北西部で20日、反体制派が支配する町が政府軍の砲撃を受け、13人が死亡した。この直前には首都ダマスカスで国軍のバスに対する爆弾攻撃が発生。シリア内戦での1日の死者数は過去数か月で最悪の少なくとも27人となった。

 国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、ダマスカス中心部では同日早朝、軍用バスに仕掛けられた爆発物2個が爆発し、14人が死亡。同市で起きた爆弾攻撃としてはここ4年で最悪のものとなった。

 政府軍はその約1時間後、北西部イドリブ(Idlib)県アリハ(Ariha)を砲撃した。ダマスカスの爆弾攻撃について犯行声明は出ていないが、イドリブ県の一部を支配する反体制派は以前、同様の攻撃で犯行を主張している。

 在英NGOのシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、砲弾は通学中の子どもが多数いた地域を直撃し、子ども4人を含む13人が死亡。昨年3月にトルコとロシアが仲介した休戦協定以降の民間人死者数としては最多となった。

 近くに住む2児の父は、「午前8時に砲撃で目が覚めた。子どもたちは怖がって叫んでいた」と証言。近所や市場が爆撃され、子どもが死亡したほか、体の一部を失った人もいると語り、「理由が分からない。私たちは何の罪を犯したというのか」と訴えた。

 国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は、今回の砲撃を「シリアでの戦争が終結していない証拠」と呼び非難した。(c)AFP/Youssef Karwashan with Omar Haj Kadour