【10月21日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は20日、新型コロナウイルス対策として、全土を対象とした1週間の有給休暇実施を命じた。さらに国民に対し、「責任」ある態度を示してワクチン接種を受けるよう訴えた。

 プーチン氏は、全土で10月30日から1週間の休業を命じる政府案を承認した。ロシアの新型ウイルスによる死者数は欧州最多となっており、20日には1日の死者が過去最多の1028人に上った。

 ロシアでは過去にも、感染拡大のピーク時に同様の休業措置が取られており、前回の実施は5月だった。プーチン氏はテレビ中継された会合の席で、休業措置の主な目的は「国民の命と健康を守ること」だと説明。国内のワクチン接種率が「残念なほど」低く、深刻な感染拡大につながっていると指摘した。

 ロシアでは、「スプートニクV(Sputnik V)」を含む複数の国産ワクチンが広く利用可能となっているが、接種が完了した国民は35%にとどまり、感染はここ数週間で拡大している。

 ロシア当局はこれまで、流行の深刻さを軽視しているとの批判を受けてきた。プーチン氏は地方当局に対し、感染者数の過少報告は「危険」だとして行わないよう求めた。(c)AFP