【10月20日 AFP】グアテマラの退役軍人が19日、1960年から1996年まで続いた内戦時の補償金の支払いを求め、議会裏手の駐車場になだれ込み、車に火を付けた。

 一部の退役軍人は棒やマチェーテ(なた)で武装し、ガラス瓶を投げ付けた。金属製の門を突破すると、議会裏の駐車場に乱入。議員や職員が逃げられないよう、議会のドアを鎖と南京(なんきん)錠でふさぎ、駐車場に止まっていた複数の車両に火を付けた。

 現場に到着した機動隊は催涙ガスを使用。少なくとも5人が軽傷を負い、治療を受けた。

 内務省はツイッター(Twitter)に、警察が議会内にいた全員を避難させたと投稿した。

 退役軍人は、内戦に従軍した兵士1人当たり約1万5000ドル(約170万円)を支払うことを盛り込んだ法案が否決されたことに抗議した。

 内戦では約20万人が死亡または行方不明になっており、その大半が軍によって殺された。

 グアテマラでは、戦争で夫を失った女性や孤児への補償は法律で定められているが、この中に退役軍人は含まれていない。(c)AFP