【10月28日 AFP】そり上げた頭にぶかぶかのチュニック、追い立てられているようなおびえた目つき──イスラム主義組織タリバン(Taliban)に捕らえられた薬物依存症者たちはこれから45日間、離脱症状の苦しみと闘う。

 アフガニスタンの首都カブールにあるアビセンナ薬物治療病院(Avicenna Medical Hospital for Drug Treatment)。ここに収容された人の多くは短期間のうちに過酷な方法で、強度の薬物依存から引き離される。

 イスラム強硬派のタリバンが同国の実権を掌握して以降、薬物使用者が集まる場所の取り締まりが増えているようだ。

 麻薬と凶悪犯罪の代名詞であるプルエスクタ(Pul-e-Sukhta)という地区はカブール西部にある。ここでは橋の下の汚れた空間で、数百人の薬物使用者が寝泊まりしている。

 リハビリ病院の救急車が近づくのが見えると、悪臭漂う地面からまだ起き上がれる者は捕まらないように、ごみや汚物の散乱したパグマン(Paghman)川の岸までよたよたと下りて行く。だが多くは依存状態が強く、目を覚ますこともできない。

 自動小銃M16AK47を持ったタリバン戦闘員の二人組が、生気のないヘロインやメタンフェタミンの使用者を銃身でつつく。かたわらでは彼らを救急車に乗せようと福祉職員が格闘している。

 戦闘員らが空に向かって数発発砲した。その後、約20人が一斉に連行されていった。