【10月20日 AFP】新型コロナウイルスワクチンの接種完了などを示す「グリーンパス」の提示を全職場で義務付けているイタリアで19日、上院議員がパスなしで登院したとして停職10日(無給)の処分を受けた。

 処分を受けたのはかつて新興左派政党「五つ星運動(M5S)」に所属していたラウラ・グラナート(Laura Granato)議員(51)。議会への入場は認められたが、後にグリーンパスの提示を拒否したとされる。

 グリーンパスは、ワクチンの接種完了や検査での陰性、あるいは新型ウイルスに感染して回復したことを証明するもので、グラナート氏は「服従の証明書」だと非難していた。同氏はグリーンパスに関する会合に出席する予定だった。

 イタリアは15日、全労働者にグリーンパスの提示を義務付けた。ワクチンの接種促進とロックダウン(都市封鎖)回避を目的としているが、激しい反発を招いている。

 同国では12歳以上の約86%が1回以上接種を受けているが、最多で300万人の労働者が未接種だとされる。

 未接種の場合、仕事を続けるには自費で定期的に検査を受けなければならず、そうしない場合には無給の欠勤扱いとなる。(c)AFP