【10月19日 AFP】フランスのフェミニスト団体は18日、「ミス・フランス(Miss France)」コンテストの出場者の選考をめぐり差別的な基準を設けているとして、運営会社とテレビ番組制作会社を提訴したと発表した。

 訴えたのは「オゼ・ル・フェミニズム(Dare to be a Feminist)」。今回コンテストに出場できなかった3人と共に、運営会社と番組制作会社エンデモル・プロダクション(Endemol Production)を、首都パリ近郊ボビニー(Bobigny)の労働裁判所に提訴した。エンデモルは民放TF1で毎年放映されるコンテストの番組制作を担当している。

 同団体は、2社が出場者に対し身長170センチ以上、独身、「美を代表する」などの条件を設けていることが、従業員の選考において差別的な基準を禁止する労働関連法に違反していると主張している。

 同団体の代理を務める弁護士ビオレーヌ・ドフィリピサバート(Violaine De Filippis-Abate)氏はAFPに対し、労働関連法は企業に対し「道徳、年齢、家族の地位または容姿」に基づく差別を禁止していると説明した。

 今回の裁判をめぐっては、コンテスト出場者と2社に事実上の雇用関係が成立しているかどうかが焦点となる。両者は労働契約を結んではいない。2013年に「ミスター・フランス(Mister France)」の出場者が同様の理由で訴えた時には、これを支持する判決が下された。

 AFPは運営会社にコメントを求めたが、回答は得られなかった。

 次回のコンテストは、北西部カン(Caen)で12月11日に開催される。(c)AFP