【10月19日 AFP】ニュージーランドの保健当局は19日、新型コロナウイルスの1日あたりの新規感染者が94人と、昨年4月の89人を上回り過去最多になったと発表した。

 同国は厳格なロックダウン(都市封鎖)や厳しい入国制限などにより新型コロナを封じ込めたと称賛されていたが、変異株「デルタ株」の流行により、感染者ゼロを目指す「ゼロコロナ」を断念した。

 感染者数は国際的には現在も低水準にあるが、8月半ばに国内でデルタ株が確認されて以来、徐々に増加している。最大都市オークランド(Auckland)が流行の中心地となっている。

 ジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相はこれを受け、ゼロコロナを断念し、ワクチン接種推進への転換を余儀なくされた。同氏は22日、ワクチン接種率が目標値に達した場合の制限緩和などを盛り込んだ新戦略を公表する。

 現在、対象者の約3分の2が接種を終えている。

 アーダーン氏は「流行中のオークランドで、ワクチン接種に著しい効果があることが分かっているが、規則を守っている人のおかげでもある」と述べた。(c)AFP