【10月19日 AFP】ノルウェーで先週起きた襲撃事件で、警察は18日、5人の殺害に使用された凶器は弓矢ではなく「鋭器」だったと発表した。

 警察当局は記者会見で、容疑者が「どこかの時点で弓矢を捨てたか、失った」後、私有地と公共の場を含む複数か所で「鋭器」を使って5人を殺害したと説明。無差別の犯行だったとの見方を示した。

 使われた鋭器の具体的な種類は明らかにされていない。警察は当初、容疑者が弓矢に加え、2種類の武器を所持していたと発表していた。弓矢で狙われた人の数は「2桁」に上るが、死者は出なかったという。

 事件は南東部コングスベルグ(Kongsberg)で13日に発生。身柄を拘束されたエスペン・アンデルセン・ブローテン(Espen Andersen Brathen)容疑者(37)はイスラム教に改宗したことを公言しており、警察は、容疑者が過激思想に傾倒していた恐れがあることを事件前から把握していたと明らかにしている。

 容疑者は現在、医療施設に収容されており、刑事責任能力の有無を調べる精神鑑定を受ける予定。警察当局は動機について、「精神疾患が主な仮説であるのは変わらない」とし、イスラム教への改宗が関連していたとの説は「弱まった」と説明している。(c)AFP/Pierre-Henry Deshayes