【10月17日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんは16日、今月末に英グラスゴーで開幕する国連(UN)気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が「大きな変化をもたらすことはない」と述べた。COP26は、壊滅的な地球温暖化を回避する「最後の機会」と位置付けられている。

 トゥンベリさんはストックホルムで開かれた気候変動対策を訴えるコンサートの舞台袖でAFPのインタビューに応じ、「今のままでは、今回のCOPが大きな変化をもたらすことはないでしょう。私たちは努力を続けなければならない」と語った。「私の希望はもちろん、みんなが存亡の危機に直面していることに今すぐ気付いて行動することだ」

 数千人が集まったコンサートでは、トゥンベリさんが英ポップ歌手リック・アストリー(Rick Astley)さんの1987年のヒットナンバー「ギヴ・ユー・アップ(Never Gonna Give You Up)」を歌いながら踊り、観客を驚かせる一幕もあった。

 COP26は、2015年に仏パリで開催された第21回締約国会議(COP21)以降で最大の国際的な気候変動対策会議。温暖化抑制へ向けて世界の温室効果ガス削減目標を設定する重要なステップと考えられている。

 トゥンベリさんは、COP26のような国際会議は「とてもたくさんの人が集まるので、変化が起きる可能性はある」とした上で、「だからこそ私たちは、その機会を確実に利用して実際に物事を変えていく必要があるかもしれない」と指摘。

「抜け道を作ろうとする試み」から「本当に地球を救う」ことに焦点を移すことが重要だと強調した。(c)AFP