【10月17日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)が提案するW杯(World Cup)の隔年開催案に対して、国際オリンピック委員会(IOC)が16日、他スポーツへの影響などを理由に懸念を示した。

 イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)を指揮し、現在FIFA内部で働いているアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)氏らが推し進めている計画は、欧州サッカー連盟(UEFA)や南米サッカー連盟(CONMEBOL)のほか、監督や識者からも激しい批判が出ている。

 そしてIOCも隔年開催案に異を唱え、多くのスポーツ連盟が反対していると話した。

「IOC理事会は、サッカーの競技スケジュールを変え、W杯を2年ごとに開催するというFIFAの計画を注視している」

「他スポーツの国際連盟、各国のサッカー連盟、クラブ、選手、選手会、指導者も、多くがFIFAの収益を増やそうという計画に強い疑念と懸念を示している」

 IOCは反対の理由として、「他スポーツへの影響」や「女子サッカーのさらなる振興の阻害」、選手の健康に対する「今以上の大きな負担」を挙げ、「IOCもこうした点を懸念しており、サッカー界の利害関係者や国際スポーツ連盟、大規模大会の主催者が呼びかけた、選手の代表らを含めた幅広い協議が必要だという呼びかけを支持する。こういったことはどう見ても行われていない」と続けた。

 FIFAはW杯だけでなく、欧州選手権(UEFA Euro)やコパ・アメリカ(Copa America)といった大陸選手権についても、隔年開催にしたいと考えている。(c)AFP