【10月15日 People’s Daily】貧困は人類社会の難病であり、全世界が直面する共通の挑戦である。人類の貧困削減の歴史において、中国は壮大な歴史絵巻を描いた。世界銀行(World Bank)の1人あたり1日1.9ドルの国際貧困ラインに基づき、改革開放から40年余りの間に、中国では8億人余りが貧困から脱却し、同期間の全世界の貧困削減人口総数の70%以上を占めた。ロバート・ゼーリック(Robert Zoellick)元世界銀行総裁は、「間違いなく、これは貧困をなくす史上最大の飛躍だ。中国の努力だけでも、世界の貧困削減につながるミレニアム開発目標の実現を大いに促進している」と、驚きをもって述べた。

 貧困からの脱却は世界の発展とガバナンスを悩ます突出した難題だ。国連憲章、「世界人権宣言」「経済的・社会的及び文化的権利に関する国際規約(ICESCR)」は、いずれも貧困の撲滅と開発の実現を基本的人権としており、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が定めた17の持続可能な開発目標の第一目標も貧困の撲滅だ。世界銀行の推定によると、世界では依然として7億人以上が極端な貧困に苦しんでおり、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)は世界の貧困削減事業に挑戦をもたらしている。貧困をなくすという人類共通の理想を実現するために、世界はとりわけ真摯な意思、正確なリーダーシップ、確固たる意志、着実な行動を必要としている。

 中国は国際貧困削減協力を積極的に展開し、貧困削減の国際責任を履行し、発展途上国に力の及ぶ限りの援助を提供してきた。国連などの国際組織と協力し、発展途上国の貧困削減を支援するだけでなく、「東アジア貧困削減協力イニシアティブ」、中国アフリカ貧困削減・福祉協力計画の枠組みで協力プロジェクトを進めてきた。メコン河のほとりで、中国の貧困扶助専門家の支援のもとで、村々の人々が雨水や川の水の摂取をやめ、きれいな水道水を飲め、泥や土の道をやめ、広々としたコンクリートの道を利用でき、わらぶきの家をやめ、美しい新居に住めるようになった。アフリカのマダガスカル、ナイジェリア、モザンビークなどの国では、中国のハイブリッド米は現地農家の食糧増産、収入増加の夢の実現を支援してきた。中国の菌草専門家は20年余りの間に豊かになる種子を100余りの国と地域にまき、科学技術の力を通じ人類の生存と発展問題の解決を支援してきた。チャドのイドリス・デビ(Idriss Deby)大統領は、中国の経験は貧しい国が自らの運命を変え、豊かになることができることを世界に示していると賞賛した。

 中国は「一帯一路(Belt and Road)」の共同建設と持続可能な開発のための2030アジェンダとのマッチングを絶えず深化させている。世界銀行の報告によると、「一帯一路」の共同建設によって、760万人に対し極端な貧困から、3200万人に対し中度の貧困からの脱却の支援が可能な見込みだ。また、中国は多国間・二国間チャンネルを通じて発展途上国の能力建設の向上を支援し続け、貧困削減の国際協力を支援してきた。アジア開発銀行(ADB)のジェームズ・リンチ東アジア局長は、中国は絶対貧困をなくすという目標達成で、驚くべき成果を収めた。これは世界の他の地域に対して広範な啓発的な意義を持っていると表明した。(c)People’s Daily/AFPBB News