インド、祭りシーズン到来 2年ぶりのにぎわい
このニュースをシェア
【10月15日 AFP】ヒンズー教の祭りの季節を迎えたインドでは、およそ2年ぶりにあちこちの市場や会場がにぎわっている。
人口13億人のインドで、新型コロナウイルスによる死者は今も連日200人を超えているが、4月と5月の4000人に比べると大幅に減少している。国民の約75%が少なくとも1回目のワクチン接種を済ませ、ほとんどの活動は通常に戻っている。
今の時期、インドでは「ドゥルガー・プージャ(Durga Puja)」「ダシェラ(Dussehra)」「ディワリ(Diwali)」といったヒンズー教の大きな祭りが相次いで開催される。
菓子や衣服、車などに散財する時期でもあり、新型コロナの流行で疲弊した経済の活性化が期待されている。
西ベンガル(West Bengal)州の州都コルカタ(旧カルカッタ)では14日、祭りの期間にヒンズー教の女神ドゥルガー(Durga)の像が置かれる「パンダル(仮設寺院)」に人だかりができていた。
マスクをしている人も多いが、交通警察が距離を取るよう拡声器で呼び掛けても効果はなかった。
「祭りの時期だから人は集まるし、楽しむ。今は規制もなく、政府も許可しているので私たちはこうやって楽しんでいる」と参拝者の一人はAFPに語った。
近隣のビハール(Bihar)やアッサム(Assam)、西部のマハラシュトラ(Maharashtra)やグジャラート(Gujarat)の各州でも祭りに多くの人が集まっている。
ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)政権は11日、長い祭り期間に新型コロナが再流行することを懸念し、「100日作戦(Mission 100 Days)」を開始した。
主要紙ヒンドゥスタン・タイムズ(Hindustan Times)が伝えた政府関係者の話によると、政府は「今後100日間、特別な警戒を怠らず、コロナ禍に適した行動を継続するよう各州に要請した」。
公衆衛生専門家のラジブ・ダスグプタ(Rajib Dasgupta)氏は、1回目のワクチン接種率が非常に高いため、感染力の強い変異株が出現しない限り、新規感染者の急増はないとの見通しを示した。(c)AFP