【10月16日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。

FB、マーケットプレイスでのアマゾン保全地域の土地売買を禁止

 交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)は、自社サービス上の「マーケットプレイス(Marketplace)」で今後、南米アマゾン(Amazon)の熱帯雨林の保全対象となっている土地の売買を認めない方針を表明した。

 規制の対象となるのはフェイスブック、傘下の写真共有アプリ「インスタグラム(Instagram)」、メッセージアプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」。

 フェイスブックは最近、社会的利益よりも自社の利益を優先してきたと非難を浴び、釈明に追われている。貴重な熱帯雨林の土地の売買が、なぜこれまで認められていたのかを疑問視する声も出ている。

米加州、同意なくコンドーム外す「ステルシング」違法に

 米カリフォルニア州は7日、性交中に口頭による同意なくコンドームを外す「ステルシング」と呼ばれる行為を違法とした。望まない妊娠や性感染症のリスクを伴う「ステルシング」を法律で明確に禁止するのは米国初。

 ギャビン・ニューサム(Gavin Newsom)知事は、同意なしにコンドームを外すことを「性的暴行」として扱う法案に署名した。

 法案を州議会に提出したクリスティーナ・ガルシア(Cristina Garcia)議員は「ステルシングがモラルだけでなく法律にも反する」ようになったと述べた。

王族も同性婚可能 オランダ、首相が明言

 2001年に世界で初めて同性婚を合法化したオランダで、その権利がようやく王室にも適用されることになった。

 マルク・ルッテ(Mark Rutte)首相は12日、議会に提出した書簡で、王位継承者は同性と結婚しても継承権を放棄する必要はないとの判断を示した。

 オランダ王族の同性婚をめぐっては、憲法学者が最近出版した書籍で、王位継承権1位のアマリア王女(Princess Amalia、17)が女性と結婚した場合、理論上は王位継承権を剥奪されることになると指摘。議会はこれを受け、ルッテ氏に判断を求めていた。

中国、生物多様性基金に260億円の拠出表明 COP15

 中国は12日、自国で開かれている国連(UN)の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で、開発途上国の生物多様性保護のための新基金に15億元(約260億円)を拠出すると表明した。

 中国は近年、生物多様性の保全において、国際的に重要な役割を担うことを目指してきた。

 しかし一部の富裕国は、途上国の環境保全プロジェクトにはすでに国連の地球環境ファシリティ(GEF)が資金提供を行っているため、新たな基金は不要だとみている。

 英国王立鳥類保護協会(RSPB)のジョージナ・チャンドラー(Georgina Chandler)氏は今回の中国の発表について「道の始まりであって、終わりではない」との見方を示し、「具体的な行動が提示されないなら、世界はまた実行義務のない目標に合意することになる」と指摘した。

北朝鮮で「飢餓の恐れ」 国連特別報告者が警告

 国連(UN)のトマス・オヘア・キンタナ(Tomas Ojea Quintana)北朝鮮人権状況特別報告者は13日、新型コロナウイルス対策の国境封鎖によって同国経済が逼迫(ひっぱく)し、社会的最弱者が「飢餓の恐れ」にさらされているとして、核開発をめぐる国連の制裁を緩和すべきだと訴えた。

 北朝鮮は新型ウイルスの流入を防ぐため、昨年から厳格な国境封鎖を敷いている。経済は打撃を受け、主要な貿易相手国である中国との取引は激減した。

 国営朝鮮中央テレビ(KCTV)は今年6月、自国が「食糧危機」に直面していると認め、警鐘を鳴らした。また金氏も同月、食糧事情が「切迫している」と述べていた。

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