【10月14日 AFP】世界保健機関(WHO)は13日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)などの起源を調査するため新設する諮問グループのメンバー候補26人を発表した。新規病原体の調査を進めパンデミック(世界的な大流行)の再発防止を目指すとともに、行き詰まったSARS-CoV-2の起源調査の仕切り直しを図る。

 正式名称「新規病原体の起源に関する科学諮問グループ(SAGO)」は、SARS-CoV-2を含む局地的・世界的な大流行を招く恐れのある新規病原体の起源を調査するための新たな国際枠組みを構築する。

 26人は700人以上の応募者から選ばれた。2週間の公聴期間を経て問題がなければ確定する。

 近年はSARS-CoV-2に加えて、中東呼吸器症候群(MERS)や鳥インフルエンザ、ラッサ熱、マールブルグ病、エボラ出血熱などを招く高リスク病原体の出現・復活が増加している。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は「局地的・世界的な大流行を招く恐れのある新規病原体が出現することは自然科学的事実だ。SARS-CoV-2は最新のものだが、最後ではない」として「将来の流行を防ぐには、新規病原体の起源を理解することが不可欠だ」と述べた。(c)AFP/Robin MILLARD