【10月12日 AFP】フランスの有名な青カビチーズ「ロックフォール」の生産者が、栄養評価表示制度「ニュートリ(栄養)スコア(Nutri-Score)」で栄養価が低いとされていることについて、見直しを求めている。

 ニュートリスコアはフランスで始まった制度で、食品の栄養価をA~Eの5段階で評価する仕組み。ロックフォールは糖分が多く含まれる飲料やポテトチップスと同じDかEの評価となっている。

 仏政府は来年からニュートリスコア表示の義務化を検討しており、生産者は例外を認めるよう求めている。

 ロックフォール連盟(Roquefort Confederation)のセバスチャン・ビネット(Sebastien Vignette)代表は11日の記者会見で、同制度は矛盾していると指摘。「保存料が入った超加工食品はAやB評価で、地元で生産されたわれわれの自然食品は汚名を着せられている」と主張した。

 ロックフォールチーズは独特の香りと舌にピリッとする刺激が特徴。すべて南西部アベロン(Aveyron)県の石灰岩の洞窟で、特徴となっている青カビが生えるまで熟成される。

 年間生産量は7000トンで、うち約4分の1は輸出される。

 ニュートリスコアはフランス、ドイツ、ベルギー、スペイン、オランダ、ルクセンブルクで任意表示制度として導入されている。欧州連合(EU)での導入については、イタリアなど一部の国が反対している。

 同制度は食品に含有される糖分や塩分、脂質などを基に計算され、肥満など食生活の問題の改善を目的としている。(c)AFP