■「半端ない興味」

「この子は2歳のときに、空に向かって手を上げて『ママ、お星さまをちょうだい』と言っていました」。母親のジルマ・ジャナカ(Zilma Janaca)さん(43)は語る。

「4歳のときには誕生日のプレゼントに望遠鏡をせがんだんです。宇宙への興味が半端じゃないことに、夫も私も気付きました。私は望遠鏡が何かも知りませんでした」。オリベイラさんは将来の誕生日パーティー全部と引き換えでいいから望遠鏡が欲しいと言った。

 望遠鏡は高価だったため、実際に手に入れたのは7歳になったときだった。友人たちが小遣いを持ち寄って助けてくれた。

 オリベイラさんは独学を続けながら、ブラジルの天文学研究センターのコースに参加した。彼女を受け入れるために、12歳だった受講最低年齢が引き下げられた。

 自分のユーチューブ(YouTube)チャンネルで、オリベイラさんはさまざまな著名人にインタビューしている。新星「SN 1997D」を発見したブラジルの天文学者ドゥイリア・デメロ(Duilia de Mello)氏もその一人だ。

 昨年は首都ブラジリアを訪れ、宇宙飛行士としてブラジル人で唯一宇宙滞在経験のあるマルコス・ポンテス(Marcos Pontes)科学技術革新相と会った。

 今年の初め、オリベイラさんの家族は故郷マセイオ(Maceio)から約1000キロ離れた都市フォルタレザ(Fortaleza)へ引っ越した。オリベイラさんが奨学金を受け、名門校に通うことになったからだ。

 将来は航空宇宙エンジニアになりたい、とオリベイラさんは言う。「ロケットをつくりたいです。ロケットを見に、フロリダにあるNASAのケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)へも行きたいです」

 それから「ブラジルの子どもたちみんなにとって、科学が身近になってほしいです」とオリベイラさんは語った。

 映像は9月21、22日撮影。(c)AFP/Jarbas OLIVEIRA with Louis GENOT in Rio de Janeiro