【10月17日 AFP】ブラジルの少女、ニコリ・オリベイラ(Nicole Oliveira)さんはよちよち歩きのころから、星を取ろうと空に手を伸ばしていた。

 オリベイラさんはわずか8歳にして、世界最年少の天文家として名をはせている。米航空宇宙局(NASA)の提携プログラムに参加して小惑星を探したり、国際セミナーに出席したり、国内の第一線の天文学者や科学者と会談するなどしている。

「ニコリーニャ」の愛称で呼ばれるオリベイラさんの部屋には、太陽系のポスターやミニチュアのロケット、映画『スター・ウォーズ(Star Wars)』のキャラクター人形がずらりと並ぶ。コンピューターのディスプレー2台に映る天空の画像を観察している。

「小惑星ハンター」と名付けられた市民科学プロジェクトの目的は、若者たちに宇宙に関する発見をする機会を与え、科学に導くことだ。国際天文探査協会(International Astronomical Search Collaboration)の主催でNASAが提携し、ブラジルの科学技術革新省も協賛している。

 オリベイラさんは、このプロジェクトですでに小惑星18個を発見したと誇らしげにAFPに語った。

「小惑星には、ブラジルの科学者の名前や、ママやパパとか家族の名前を付けるつもりです」。ダークブラウンの髪の少女は、元気に話した。

 発見が認定されれば、オリベイラさんは正式に世界最年少の小惑星発見者になるが、それには数年かかる可能性がある。

 現在の記録保持者はイタリア人のルイジ・サンニーノ(Luigi Sannino)さんで、1999年に18歳で小惑星発見者となった。