【10月11日 AFP】21MLBは10日、ア・リーグの地区シリーズ(5回戦制)が行われ、ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)はクリスチャン・バスケス(Christian Vazquez)が13回裏に特大の2点本塁打を放ち、タンパベイ・レイズ(Tampa Bay Rays)に6-4でサヨナラ勝ち。本拠地フェンウェイ・パーク(Fenway Park)でシリーズ戦績を2勝1敗とし、優勝決定シリーズ進出に王手をかけた。

 レッドソックスはレイズの持ち味である終盤の猛攻に遭い、8回に2点を奪われて試合を振り出しに戻されると、10回と11回にもチャンスを与えたがなんとかこのピンチをしのいだ。

 13回表、レイズはケビン・キーアマイアー(Kevin Kiermaier)がウオーニングトラックにまで飛ばした大飛球で一塁走者のヤンディ・ディアス(Yandi Diaz)が本塁にかえってくるかに思われたが、レッドソックスはこの場面で運を味方にした。

 打球は右翼を守っていたハンター・レンフロー(Hunter Renfroe)に当たって右翼の低いフェンスを越えると、審判による協議の結果エンタイトル二塁打という判定が下され、キーアマイアーは二塁に、ディアスは三塁にそれぞれ進塁することになった。

 結局試合は4-4のままとなり、バスケスが救援投手のルイス・パティーノ(Luis Patino)からフェンウェイ・パークの左翼にそびえ立つ名物フェンス「グリーンモンスター」を越える一発を放った。

「私よりも前の打席をとにかく全て見ていた」と振り返ったバスケスは、「彼は直球が多かった。重い速球を投げるから、真ん中でその真っすぐを打てる準備をして、しっかりと打ち込んだ」と続けた。

 追い詰められた昨季のア・リーグ王者レイズは、11日に行われる敵地での第4戦に勝利すれば、13日の第5戦を本拠地トロピカーナ・フィールド(Tropicana Field)で迎えることができる。

 もう一つの地区シリーズでは、シカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox)が4点差をはねのけてヒューストン・アストロズ(Houston Astros)に12-6で勝利し、生き残った。

 本拠地で背水の陣に臨んだホワイトソックスは、4点を追いかける3回裏にヤスマニ・グランダル(Yasmani Grandal)の2点本塁打とレウリー・ガルシア(Leury Garcia)の3点本塁打で6-5と逆転。

 4回表にアレックス・ブレグマン(Alex Bregman)の適時打でアストロズに追いつかれたホワイトソックスだったが、その裏にホセ・アブレウ(Jose Abreu)が適時打を放ち、勝ち越しに成功した。

 さらに走者を三塁に置く中、内野ゴロをさばいたアストロズの一塁手ユリエスキ・グリエル(Yuli Gurriel)が本塁に送球する際に打者走者のグランダルにボールを当てると、ルイス・ロバート(Luis Robert)が生還して追加点。アストロズが異議を唱えたこのプレーの間に三塁へ進んだアブレウは、エロイ・ヒメネス(Eloy Jimenez)の適時打で本塁を踏んだ。

 ホワイトソックスは、本拠地で2連勝してスイープを狙っていたアストロズから8回にも3点を奪って快勝し、シリーズ戦績を1勝2敗とした。(c)AFP