【10月8日 AFP】英外務省は7日、英国南極観測局(BAS)のロゼラ基地(Rothera Research Station)に新型コロナウイルスワクチンが到着したと発表した。基地には研究者や技術者23人が滞在している。

 送られたのは英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)製のワクチンで、英空軍が国内基地からセネガル、英領フォークランド諸島(Falklands Islands)経由で届けた。総輸送距離は1万6000キロに上った。

 輸送に協力した開発途上国支援業務を専門とする「クラウンエイジェンツ(Crown Agents)」のファーガス・ドレーク(Fergus Drake)最高経営責任者(CEO)は、これまでも太平洋に浮かぶピトケアン諸島(Pitcairn Islands)や大西洋南部トリスタンダクーニャ(Tristan da Cunha)など「文字通り世界の果てまで」ワクチンを輸送してきたと話した。

 ワクチンは2~8度で保管しなければならず、輸送は92時間以内に完了する必要があった。(c)AFP