【10月7日 Xinhua News】中国北京市房山区でこのほど、ネコ科の動物サーバル1匹が住民に発見され、近くで活動していた動物保護団体と北京市園林緑化局の専門スタッフの協力により保護された。

 サーバルはアフリカ西部、中部、東部の草原を主な生息地としており、今回は飼われていたものが逃げ出した可能性がある。同市野生動物救護センターの胡厳(Hu Yan)副主任は、外来種については研究目的の展示や教育用の飼育を行うのが一般的で、国際条約の規定により、サーバルをアフリカに戻すことはできないと説明した。

 北京市園林緑化局の発表によると、同市の野生動植物は近年、数と種類共に増え続けている。2020年時点で2669種が生息・生育しており、うち陸生脊椎野生動物約581種にはミミキジ、ナベコウ、シフゾウなど国家重点保護野生動物81種が含まれる。また、多くの渡り鳥が飛来するようになり、カオジロダルマエナガ、アカハジロ、コウノトリなど絶滅の危機にある鳥類も頻繁に現れている。

 北京市は1985年に松山、百花山の2カ所に自然保護区を設けて以降、40年近くかけて森林公園、湿地公園、地質公園、風景区など自然保護地79カ所を整備してきた。総面積は36万8千ヘクタールで、市全体の約22%に当たる。自然保護区の役割を多彩な自然公園が補う生物多様性保護の枠組みを構築しているという。また、野生動物の保護業務を絶えず強化しており、今年に入り収容した動物は227種2384匹に上る。(c)Xinhua News/AFPBB News