【10月7日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)は、ブリュッセルに置かれているロシアのNATO代表部の外交官8人について、スパイを意味する「未申告ロシア情報官」であるとして、資格を剥奪した。NATO当局者が6日、明らかにした。

 8人の追放は、英スカイニューズ(Sky News)が最初に報道。匿名を条件にAFPの取材に応じた当局者は、「未申告ロシア情報官であったNATOロシア代表部の要員8人の資格を撤回した」と述べ、報道を認めた。また、ロシア代表部の要員数を20人から10人に半減することも決まったという。

 代表部要員の半減は今月末に発効する予定で、NATO加盟30か国すべての承認を得ているものとみられる。当局者は「NATOの対ロシア政策に変わりはない。われわれは、ロシアの攻撃的行動を受け、抑止力と防衛力を強化してきた。同時に、意味のある対話は常に受け入れる姿勢だ」と語っている。

 ロシアは、共通の安全保障分野での協力促進を目的に20年前に設立されたNATO・ロシア理事会(NATO-Russia Council)の一環として、オブザーバー代表部を置いてきたが、米国が主導するNATO自体には加盟していない。(c)AFP