■夢はサウジの女性が一人残らず自転車に乗ること

 自転車ツアーを企画し、自転車教室を週2回行っているラフビーニさんは、大人から子どもまで、もっと多くの女性に自転車に乗ってほしいと話す。

「勇気」クラブでは、自転車や必要な装備全てを低料金でレンタルできる。余裕がない利用者には無料で貸し出しているという。

 4人の子どもを持つファティマ・サレム(Fatima Salem)さん(44)は、楽しいからだけではなく、健康のために自転車に乗っている。「私が子どもの頃はよく自転車に乗っていましたが、ずいぶん間が空きました」

 ヒジャブ(イスラム教徒の女性が髪を覆うスカーフ)をかぶり、長袖のトラックスーツの上にピンクのTシャツ姿で「私たちや世の中の女性にとっても、初めてのことが起きています。女性が趣味を見つけることが許されるなんて、素晴らしいです」と話した。

 サウジアラビアにはまだ自転車専用レーンがない。

 ラフビーニさんは設置を求めて、政府に早急なインフラ整備を訴えている。「私の夢は、サウジの女性が一人残らず自転車に乗ることです」

 映像は9月17日撮影。(c)AFP/Haitham El-Tabei