【10月6日 AFP】ロシアの女優と監督を乗せた宇宙船が5日、カザフスタンから打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。米国に先んじて、史上初となる宇宙での映画撮影に臨む。

 女優のユリア・ペレシルド(Yulia Peresild)さん(37)とクリム・シペンコ(Klim Shipenko)監督(38)を乗せた宇宙船「ソユーズ(Soyuz)MS-19」は、予定通りカザフスタンのバイコヌール宇宙基地(Baikonur Cosmodrome)から打ち上げられた。ベテラン宇宙飛行士のアントン・シュカプレロフ(Anton Shkaplerov)氏が手動操縦に切り替え、一行は予定よりも遅い日本時間5日午後9時22分にISSに到着した。

 一行はISSに12日間滞在し、『挑戦(The Challenge)』という題名の映画を撮影する予定。映画の筋書きや予算の詳細はこれまで明かされていなかったが、ロシア国営宇宙企業ロスコスモス(Roscosmos)によると、宇宙飛行士を救うためにISSに派遣される女性外科医を描く内容という。

 宇宙での映画撮影は昨年、米航空宇宙局(NASA)とイーロン・マスク(Elon Musk)氏の宇宙開発企業スペースX(SpaceX)の協力の下、米人気俳優のトム・クルーズ(Tom Cruise)さんが出演するハリウッド(Hollywood)発の企画も発表されていたが、ロシアに先を越される形となった。(c)AFP/Anastasia CLARK