【10月5日 People’s Daily】9月16日から17日にかけ、「北斗が全世界にサービスを提供、応用が未来に活力を与える」をテーマとする第1回北斗大規模応用国際サミットが湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)で開催された。

 北斗システムは中国の人々に幸福をもたらし、世界各国の人々にも幸福をもたらす。現在、世界の半分以上の国・地域が北斗システムを利用している。「中国の北斗システムは、他の全地球衛星測位システムと共用しており、現在のナビゲーション測位と報時技術の発展を推進し、より柔軟、穏健、弾力性のある衛星測位技術システム構造を開拓するために道を開く」。サミットで、国連宇宙部(UNOOSA) のシモネッタ・ディ・ピッポ (Simonetta Di Pippo)部長はスピーチ動画で、今回のサミットが国際社会の宇宙技術の応用に貢献できると確信すると表明した。

 実際、北斗2号システムは2012年の建設以来、次第に世界に進出し、各国の経済社会発展とインフラ建設に貢献している。

 2013年、ミャンマー農務省は数百台の北斗サービスを基にした高精度汎(はん)地球測位航法衛星システム(GNSS)受信機を購入し、ミャンマー各地の農業データの収集・統計、土地管理に活用している。2018年、1046台の北斗ベースの高精度端末はインドネシアの国土、道路、鉄道、水利工事の実測と施工を支援している。これまでのところ、北斗衛星の基礎製品は120余りの国・地域に輸出され、億級以上のユーザーにサービスを提供している。

 北斗システムが広く国内外の経済社会建設に参与できる理由は、北斗システムの強大なサービス能力に源を発する。全世界的な範囲での2.5メートルに勝る水平方向の実測測位精度、5.0メートルに勝る垂直方向の実測測位精度、0.2メートル毎秒に勝る速度測定精度、20ナノ秒に勝る報時精度を有する測位・ナビゲーション・報時サービス。単回560ビット(約40漢字)の全世界ショートメッセージ報時サービスに対応し、地域のショートメッセージ報時サービスの単回の最大量は約1000漢字。全世界のユーザーに遭難通報サービスを提供できる。静止衛星型補強システム(SBAS)および地上型衛星航法補強システム(GBAS)は、システム測位サービス能力をリアルタイムセンチメートル級、事後ミリ級まで拡張できる。ハイテクが強い性能を確保し、強い性能が普及応用を促進する。中国衛星測位システム管理弁公室の陳谷倉(Chen Gucang)副主任によると、北斗3号システムは現在7種類のサービスを提供しており、2020年7月に正式に完成・開通して以来、安定した運行を続けており、サービス性能は良好だという。

 北斗の応用分野の拡大や大規模応用数の増加に伴い、現在、北斗システムは交通・運輸、公共安全、災害救援・減災、農林畜水産業、都市ガバナンスなどの分野で全面的にサービスを提供している。電力、金融、通信などのインフラに溶け込み、大衆消費、共有経済、民生分野に幅広く進出している。

「北斗+」と「+北斗」を主な特徴とする技術革新モデルは、北斗の市場化、産業化の実現を加速させている。現在、中国国内の北斗産業分野の企業および公的機関数は約1万4000社を維持し、従業員の数は50万人を超えている。「第13次五か年計画(2016〜20年)」期間に、中国の衛星ナビゲーションと位置サービス産業の総生産額は年平均20%以上増加し、2020年時点ですでに4033億元(約6兆9400億円)に達した。(c)People’s Daily/AFPBB News