【10月5日 AFP】与党・自民党の岸田文雄(Fumio Kishida)総裁は4日、首相に就任し、新内閣が発足した。岸田首相は就任会見で、新型コロナウイルス対策を「最優先の課題」と位置付けると表明した。

 岸田首相は、コロナ関連の新たな経済対策と、所得格差の解消に向けた施策を約束。「職責を果たせるよう、全身全霊で取り組んでいく」と表明した。

 衆院選挙については、予想より若干早い10月31日に実施すると発表。同選挙では連立を組む自民、公明両党が政権を維持する見通しだが、政府のコロナ対策に対する国民の不満から、一部の議席を失う可能性がある。

 岸田氏は自民党内で自身が率いる派閥の支持を得ており、政府の既定路線から大きく外れることはない安定派と考えられている。新内閣には十数人の新顔が含まれるが、重要な貿易交渉を主導してきた茂木敏光(Toshimitsu Motegi)外相や、安倍晋三(Shinzo Abe)元首相の弟の岸信夫(Nobuo Kishi)防衛相ら、主要閣僚は菅義偉(Yoshihide Suga)前政権から留任した。

 財務相には、鈴木俊一(Shunichi Suzuki)氏が義兄の麻生太郎(Taro Aso)氏に代わり就任。女性3人が入閣し、岸田首相と総裁選を争った野田聖子(Seiko Noda)氏が少子化担当相に任命された。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は、岸田首相への祝意を表明。日米間の「歴史的パートナーシップ」は今後も継続すると述べた。

 映像は新内閣の写真撮影と岸田首相の記者会見。4日撮影・提供。(c)AFP/Shingo ITO, Sara HUSSEIN