【10月17日 AFP】テニスではコート表面の素材がプレーを左右することがある。プロの試合では主に3種類のテニスコートが使われている。

 ハードコート:全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament)と全米オープン(US Open Tennis Championships)で使われているハードコートは、攻撃的なプレーにうってつけだ。

 コンクリートやアスファルトをアクリル樹脂などの合成樹脂でコーティングしたもので、硬く均一な表面が得られ、グラス(芝)やクレー(土)のコートよりイレギュラーなバウンドが少ない。

 コートの表面で吸収されるエネルギーが少ないため高速のラリーが繰り広げられる。ただし膝や足首への負担は大きく、負傷するリスクは他の種類のコートより大きい。

 クレーコート:全仏オープン(French Open)で使われるコート。バウンドしたボールのスピードは遅く、ラリーが長く続く傾向がある。

 れんがを砕いて作った赤土が使われることが多い。選手はスライディングを活用できるが、雨が多い場所には適さない。短時間の雨による試合の中断はないが、まとまった雨が降ればコートが乾くまで時間がかかる。

 クレーコートはボールに回転、特にトップスピンをかけやすく、守備的な選手に好まれる。

 グラスコート:ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で使われるグラスコートは、バウンドしたボールの速度が最も速いコートで、サーブアンドボレー・タイプの選手に向いているといわれる。試合時間も短いことが多い。

 グラスコートは照り返しもなく涼しく、スライスがよく効果を発揮するが、コートが荒れやすい。(c)AFP