【10月3日 AFP】アフガニスタンで子どもたちが餓死していると、地方当局や国際機関が2日、明らかにした。

 最も状況が深刻な州の一つが、中部ゴール(Ghor)州だ。ムハンマド・アフマディ(Mohammad Ahmadi)州保健局長は、栄養失調で入院できた子どもの中でさえ、この半年間で少なくとも17人が死亡したとAFPに語った。

 飢餓の影響で治療を受けている人は約300人に上る。また、アフマディ氏によると、アフガニスタン中部では子ども数百人が飢餓の危機に直面している。

 国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)アフガニスタン事務所のサラム・ジャナビ(Salam Al-Janabi)氏は、ゴール州での死者数は確認できていないとしつつ、「多くの子どもが命を落としている」恐れがあると述べた。国内のユニセフの監視網は寸断され、事例報告が頼りの状態だが「私たちが瀬戸際にあること、あるいは渦中にあることを、ひどく痛感している」という。

 アフガニスタンでは、8月半ばにイスラム主義組織タリバン(Taliban)が実権を握って以降、人道危機がいっそう深刻になっている。干ばつや食料価格の高騰、失業の影響に加え、国際援助や海外からの資金調達は、ほぼ停止している。

 国連(UN)は先に、アフガニスタンでは年末までに5歳未満の子ども100万人が命に関わる「重度の急性栄養失調」のため治療が必要となり、この他330万人が急性栄養失調に陥る恐れがあると警告していた。(c)AFP