【10月3日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)で1日に開幕した万国博覧会(World Expo)の運営団体は2日、会場の建設工事で3人が死亡し、72人が重傷を負ったと発表した。現場の安全基準は「世界水準」だったと主張している。

 これに先立ち欧州議会(European Parliament)は、UAEの人権問題と外国人労働者に対する「非人道的な」行為を批判し、半年間にわたる万博のボイコットを呼び掛けていた。

 万博会場の面積はモナコの2倍に及び、数百のパビリオンなどが立ち並ぶ。建設工事には、20万人以上の労働者が携わった。

 UAEと2022年サッカーW杯(World Cup)開催国カタールは、野心的な開発事業に携わる主に南アジア出身の外国人労働者の扱いをめぐり、人権団体にたびたび批判されている。

 ドバイ万博運営団体は「残念ながら、労働災害でこれまでに3人が死亡、72人が重傷を負った」と発表し、労働者の福祉が「最優先事項」だと述べた。

 工事全体の総労働時間は2億4700万時間で、事故発生率は英国よりも低いという。

 運営側は「2020年ドバイ万博に関わる全員の健康と安全、福祉を守り支援するため、世界水準の方策と基準、工程を確立している」と語った。(c)AFP