【10月3日 AFP】カタールで2日、諮問評議会選が行われた。初の国政選挙だが、首長が全権を掌握する状況は変わらないとみられる。女性候補は一人も当選しなかった。

 45議席のうち30人を投票で選び、残る15人を首長が指名する。これまでは首長が全員を指名していた。

 内務省の選挙管理委員会によると、当初は女性28人が立候補を認められたが、30議席すべてを男性が占めた。首長が指名枠を使って男女比の不均衡を正すとみられる。

 当局によると、最終的な投票率は63.5%で、10%未満だった2019年地方選挙を大きく上回った。

 各地の投票所では終日、民族衣装を着た有権者が整然と並んでいた。

 ある投票所前では、女性有権者が運転手付きのメルセデス・ベンツ(Mercedes Benz)車やロールスロイス(Rolls-Royce)の白のSUV(スポーツ用多目的車)で乗り付けていた。昼食時も有権者の列は絶えず、投票した人の過半数を女性が占めていた。

 これまで何度も先送りされてきた選挙が実施された理由として、来年のサッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)を前に、国際社会から厳しい目を向けられていることなどが挙げられている。(c)AFP/Gregory Walton