【10月1日 AFP】サッカーヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2021-22)は30日、グループA第2節が各地で行われ、スパルタ・プラハ(Sparta Prague)対グラスゴー・レンジャーズ(Glasgow Rangers)戦では、昨季の同大会で人種差別に遭ったレンジャーズのMFグレン・カマラ(Glen Kamara)にブーイングが飛ぶ出来事があった。

 フィンランド代表のカマラは、この日と同じプラハで行われた昨シーズンのスラビア・プラハ(Slavia Prague)戦で相手DFのオンドジェイ・クーデラ(Ondrej Kudela)から人種差別的な発言を受け、クーデラに対しては欧州サッカー連盟(UEFA)から10試合の出場停止処分が科されていた。

 その後、スラビアと同じくプラハを拠点にするスパルタでは、8月に行われたASモナコ(AS Monaco)とのホームゲームで対戦相手のオーレリアン・チュアメニ(Aurelien Tchouameni)が人種差別を受ける出来事があり、当初今回のレンジャーズ戦は本拠地レトナ・スタジアム(Letna Stadium)を閉鎖して行う予定だった。

 結局UEFAは保護者同伴の学童の前で試合を行う代替案に合意したが、この日の試合ではカマラがボールを持つたびにやじが飛んだ。

 レンジャーズのスティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)監督は「驚いてはいない」とした上で、「ある理由で、われわれの試合は無観客で行われているはずなのだが」とコメント。「この場所で問題が起きるのは初めてじゃない。主催者の措置は十分じゃない」と続けた。

 ダヴィド・ハンツコ(David Hancko)に先制点を決められたレンジャーズは、そのまま0-1で敗れ2連敗。カマラは74分にこの日2枚目のイエローカードを受けて退場処分となった。

 同組の他の試合では、オリンピック・リヨン(Olympique Lyon)がブロンビーIF(Brondby IF)を3-0で下し、2連勝で首位に立っている。